SEARCH
本当の課題はなにか?
経営判断加速化セッションについて、
何をしているか分かりづらいという話があったので、
一つの事例を紹介します。
当たり前の話ですが、
セッションを受けようという方は、
なにか相談したいことがあるから受けています。
ところが、この相談したいこと、というのが曲者で、
真正面からそこの話をすると、
実は本当の課題は別のところにあることがあります。
先日私が相談を受けた事例です。
今回は、私の中では珍しく、社員のいる会社の代表からの相談です。
士業の所長で、親から引き継いだ二代目の方。
書類作成の標準化(共通ルール作り)を行いたいのだが、
なかなか続かない、とのこと。
ベテランスタッフがそれぞれのやり方で進めている現状。
所長が一々指示しなくてもやってくれるのは良いのですが、
ふとした拍子に「こんなことでミスするんだ」という部分もある。
それぞれがやりたい方法を取っているため、
これから新人が入るにあたり、どうしたら良いかに迷っている。
・新人に教える担当は決まっていますか?
「ベテランのスタッフの一人にします」
・その人に対して、所長がサポートできることは?
「メンタルとかコミュニケーションの部分」
・ルール作りが出来たら、事務所全体にどんな良いことがありますか?
「効率化ができる」
「それぞれのクセや他人の方法を学べる」
「相互チェック体制ができる」
表面的には問題がなさそうです。
それでも進めないということは、何か理由があるはず。
そこで、角度の違う質問をしました。
・そもそも、新人を採用しようと思ったきっかけは?
「仕事が増えたことと、定年になる社員の補充です」
ここから流れが変わってきました。
定年になる社員からも、
「自分が定年になったら、どうするの?」という質問はあります。
引き継げることと引き継げないものがあるとのこと。
まったく同じことを、新しい人に求めることはできません。
そこで、「こういう事務所にしたい」ということを共有して、
そのために必要な仕事をみんなで共有していく、という話になりました。
この事例は15分のお試しバージョンのため、
話はここで終わっていますが、
実際の60分のセッションでは、
ここからが本番です。
このように、経営判断加速化セッションでは、
「本当に解決する課題をハッキリさせる」
という意味合いもあります。