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30万円現金給付、生活支援臨時給付金(2)

2020/04/10

前回の記事(1)はコチラ

 

※この記事は2020年4月10日午前8時現在の情報に基づいています

 

家計向けに30万円の現金給付をすると発表されていますが、
今の時点で分かる情報をもとに解説をします。

まだ正式な決定ではないので、今後変わる可能性があります。


さて、今回の給付金、分かりづらいという意見が多いのですが、
その原因は、税金の知識が必要だからです。


給付金が受けられるかどうかの判定が、
税金計算の知識がないとできないのです。


そこで、非常に遠回りになりますが、
税金の仕組みを解説しつつ、給付金の条件を計算してみます。


今回は2つ目の条件を解説します。

 

パターン2 AがBの2倍以下まで減少


 

条件を究極まで短くすると
「A」が「Bの2倍以下」まで減少
となります。

 

A:世帯主の2~6月いずれかの月収の年換算額
 (新型コロナの影響で半額以下になっている)
B:住民税の非課税水準

 

A:世帯主の2~6月いずれかの月収の年換算額


 

細かく分解すると、こうなります。
・世帯主の
・2~6月いずれかの月収が
・新型コロナの影響で半分以下となり
・年換算した金額の所得(≒利益)

 

相変わらず日本語として変ですが…
(1)との違いは、「半分以下となり」の部分です。


例1)ピアニスト(個人事業主)の小林さん

2月:売上100万 経費50万 利益50万(コロナの影響なし)
3月:売上30万 経費20万 利益10万(コロナの影響あり)


利益=所得となるので、3月の所得は10万円です。
この所得が2月の半分以下となっていますので、話が進みます。

 

これを年換算して、10万×12月=120万

 

青色申告をしている場合、特別控除の65万円は考慮して良いと考えて、
120万-65万=55万。
つまり小林さんのA=55万円となります。


例2)会社員の前田さん
今度は(1)と数字を変えています。

 

2月の給与(税金や社保など引く前)50万(コロナの影響なし)
3月の給与 20万 (コロナの影響あり)

 

年換算:20万×12ヶ月=240万円

ただし、これが所得になりません。


ピアニストの小林さんの場合は、売上から経費を引いて所得(=利益)としました。

実は、給与をもらっている人にも経費があります。

この経費のことを「給与所得控除」といいます。

 

詳しい計算方法はコチラにあります

PCの場合
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1410.htm

スマホの場合

https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/1410.htm

 

要は、サラリーマンにも経費が認められている、ということです。

 

※令和元年と令和2年で計算方法が変わっていて、
 今回どちらを採用するかが発表されていませんが、
 令和2年分を使うものとして、以下話を進めます。


前田さんの場合、給与の収入が年240万となり、
この場合の給与所得控除は80万です。
(240万×30%+8万)

したがって、前田さんのA=240-80=160万円となります。

 


B:住民税の非課税水準の2倍


 

この言葉がまた聞き慣れないと思います。

 

住民税という税金(市県民税、都民税など、個人が地域に支払う税金)には、
「そもそも税金を払わなくて良い」というハードルが設けられています。

 

この金額以下なら税金の計算そのものを行わない、というスタンスです。

 

先に特例から行きます。

 

B1)障害者、ひとり親の場合 所得125万円以下

例えば、ピアニストの小林さんが、
夫と離婚して小学生の子どもが一人いる、とした場合。

ひとり親の条件を満たすので、B=125万となります。

 

Aは55万でしたので、
A(55万)≦B×2(250万)となり、給付の対象となります。


B2)上記にあてはまらない場合

計算方法が2通りあるのですが、厳しい方で解説します。
(ゆるい方と10万円くらいズレます)


扶養に入る家族がいない場合
B=35万

 

扶養に入る家族がいる場合
B= 35万×(世帯主+扶養の家族の人数) + 21万


例えば、会社員の前田さんのA=160万円でした。

 

① 前田さんが一人暮らしの場合

 

B=35万円となります。
したがって、
A(160万)≦ B×2(70万)とならず、給付金を受けられません。


② 前田さんに専業主婦の妻と、子ども2人がいる場合


B= 35万×(1+2) + 21万 = 126万円となります。

したがって、
A(160万)≦ B×2(252万)となり、給付金を受けられます。


ここまで読むだけでも大変だったと思うのですが、
実は話はまだ終わりません(長くてすみません…)

上記のBの計算は東京23区が前提となっています。
自治体によって、住民税の非課税のラインが違います。

 

「自治体の名前 + 住民税非課税」で検索するとでてきます。
B2の部分は「均等割も所得割も課されない人」というものを使っています。


例えば、広島市は23区と同じです。

松江市のB2を調べたら、こうなってました(B1は23区と同じ)
・扶養の家族がいない場合 31万5千円
・扶養の家族がいる場合 315,000円×(世帯主+扶養の家族) + 189,000


最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。